木部用塗料の種類とそれぞれの特徴について
今回は、破風(はふ)※1や鼻隠し(はなかくし)※2、軒天(のきてん)※3に使用されることもある木部の塗装について、その種類と特徴についてレポートいたします。
※1:破風(はふ)は屋根のケラバ(切妻屋根や片流れ屋根で斜めになっている側の外壁から出ている部分)側の先端部
※2:鼻隠し(はなかくし)は軒側の先端部になります。雨樋の下地としての役割もあります。
※3:軒天とは、軒やケラバの裏側部分の事を言います。一般の方には軒裏と言った方が分かりやすいかも知れません。
木の呼吸と劣化の関係
木は周囲の湿度に合わせて湿気を吸収したり吐き出したりといった調湿機能に優れています。この優れた調湿機能が住まいを快適な環境へと導き、そこに住む人の健康を守ります。
ところが、常に紫外線や雨、風、埃などにさらされる外装に木材を使用すると、その木部はすぐに腐ってしまいます。そこで木部用塗料を使うこととなるわけですが、外壁塗装であれば塗膜という保護膜が外壁を紫外線や雨、風などから長期間保護してくれます。
ところが木部への塗装の場合、その寿命は3〜5年ほどしかありません。
木部塗装の寿命の理由
木部用塗料の耐候年数は3~5年と言われています。
木部への塗装の場合、表面に塗膜は形成されるものの、調湿機能に優れているがために呼吸の振動を常に受けることになります。塗膜表面がいくら硬くても木部の内部で発生する微弱な振動で、塗装した塗膜が徐々に割れ、やがて剥がれが発生してしまうのです。
この事からも木部塗装においては、外壁や屋根のように長期間に渡っての塗膜の維持ということは大変困難と言えます。
木部用塗料の種類
木部用塗料には大きく分けて2種類のタイプがあります。
木目を生かす塗料
【一般名称】
浸透タイプ、含浸タイプ、着色仕上げ、ステイン、木材保護着色塗料、木材保護塗料、浸透型塗料など
【特徴】
- 木部に浸透した部分も保護される
- 経年後の塗膜の剥がれ
- ツヤが出にくい
木目が見えなくなる塗料
【一般名称】
造膜タイプ(造膜型塗料)、皮膜タイプ、ペンキ塗装
【特徴】
- 浸透タイプより耐久性が高い
- 外観が締まって見える
- 塗膜が堅いので経年後、割れや剥がれが発生する など
目的別に使う木部用塗料
様々な種類がある木部用塗料ですが木部のダメージによっては、使い方を分けた方が良い場合があります。
浸透性塗料と造膜性塗料では仕上がりが大きく異なります。仕上がりや効果に要望がある場合は、施工業者に相談してみましょう。
- 木部の黒ずみがひどい場合 :
一番黒くなっている部分の色味に合わせて塗装の色を選ぶ - ダメージが比較的軽い場合 :
浸透型の塗料を使用する - ささくれなどのダメージが深い場合 :
シーラーを1度塗布した後、木部自体の浸透性を止めてから造膜タイプの塗料を塗布する - 既存木部にニスなどの透明塗料が塗布してある場合 :
シーラーを1度塗布した後、木部自体の浸透性を止めてから造膜タイプの塗料を塗布する
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