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塗料の成分について

これまで様々な塗料について解説してきましたが、そもそも「塗料」にはいったい何が含まれているのか?
今回は、塗料を構成する主な成分について掘り下げてみたいと思います。

塗料は何からできているの?

一般的な塗料には、樹脂の種類によって様々な商品に分けられます。
構成する主な成分は下記のようになります。

  • 色味を決定するための「顔料」
  • 塗膜になる主成分となり耐久性の決め手になる「樹脂」
  • 塗料を液体の状態に保ち塗装できるようにする役割の「溶剤」(水やうすめ液など)
  • 防腐剤や防カビ剤、防錆剤などと言った塗料の性能を高める「添加物」

によって構成されています。

主剤

〔樹脂〕

アクリル系・ウレタン系・フッ素系の各成分やポリオールエマルジョン・エポキシなど塗膜を構成する要素が含まれる。

〔顔料〕

水や油に溶けない色味成分。外壁表面に色味成分が定着することで発色する。

水や溶剤〕

水性塗料であれば水。溶剤塗料(油性)であればミネラルスピリット(うすめ液)等が含まれる。

〔添加剤〕

撹拌時に発生した気泡を抑制するための消泡剤や塗布面を平滑にするためのレベリング剤など。

硬化剤

〔固形成分〕

ポリイソシアネートやシラン化合物等の主剤樹脂と結合し塗膜形成する成分。

〔溶剤〕

ミネラルスピリット(うすめ液)等

〔添加剤〕

樹脂の種類によって異なるグレード

塗料は、基本的な構成にさほど大きな違いはありませんが、成分のひとつである樹脂の種類によって
「シリコン塗料」
「フッ素塗料」
「セラミック塗料」
「無機塗料」
とそのグレードが変わります。
これは、樹脂の種類で紫外線による劣化スピードが異なるためです。

従って、塗料のグレード(配合される樹脂の違い)で、チョーキング現象のような紫外線による劣化に対する耐久性(=価格)に差が出てくるのです。

※外壁劣化のサインとして代表的な症状にチョーキング現象(手にチョークのような白い粉が付く現象)があります。これは紫外線の影響により樹脂が分解され塗膜表面に顔料だけが取り残されることで起こります。

塗料は、その成分の配分量の違いで価格や耐久性に変化が生じます。
耐久性や品質を考えると安易に価格の安い塗料をお勧めすることはできません。
また、前回お伝えしたようにシックハウス症候群など人体に影響を与える成分を含む塗料もありますので、塗装を行う際には様々な観点から総合的に判断し、お一人お一人に合った適切な塗料を選定することが必要です。

オリバーイメージキャラクター 池端忍

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