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シーリング材について

塗装研究レポート【その他】 第2回のテーマは、「シーリング材」についてです。

外壁の目地・窓枠・屋根板金など外壁材や屋根材と共に日本の住宅を守るシーリング材。最近では外壁材や屋根材の高性能化に伴い、シーリング部分のほうが外壁や屋根より先に劣化してしまうケースが見られるようになってきました。

今回は、脇役でありながらも外装工事には欠かせない建材の一つである「シーリング材」についてのレポートです。

意外と知らない「シーリング」と「コーキング」の違い

ついつい同義語として使われることの多い「シーリング」と「コーキング」。

日本工業規格(JIS)のK6800-1985では「構造体の目的、間げき(隙)部分に充填して防水性、気密性などの機能を発揮させる材料(一部略)」とあります。

厳密には「シーリング」のうち、ペースト状のものが「コーキング」と規定されますが、近年は「コーキング」とは主に建築現場で使用する目地材を充填する作業、またその材料を指し、「シーリング」はコーキングを含む防水、気密を目的とした作業全般(シーリングに用いる充填材は「シーリング材」といいます)という意味合いで使われているようです。

シーリング材の種類

シーリング材は「1成分形(1液)」「2成分形(2液)」と大きく二種類に分類され、さらに様々な種類があります。それぞれの特徴を簡単にご説明しましょう。

1成分形(1液)

空気中で自然に硬化させるタイプで《湿気硬化型》《酸素硬化型》《乾燥硬化型》《非硬化型》の種類があります。作業性が良く品質が安定しています。

2成分形(2液)

硬化剤などを混ぜることで硬化させます《反応硬化型》。現場で混合するため作業者の加減によって品質にバラつきがでる可能性があります。

アクリル系

硬化後、弾性体となり湿った面にも使用可能。新築時にALCパネルの目地に使われます。しかし耐久性に欠けるため、リフォーム時にはあまり使用されません。

ウレタン系

硬化後にゴム弾力性を持つのが特徴。高い耐久性がある一方、紫外線に弱く、ホコリが付きやすく汚れやすいのが難点です。塗膜でかぶせる場合に使用するのが良いとされます。

ポリウレタン系(ノンブリードタイプ)

耐熱性、耐候性はウレタン系より劣るものの、塗装後の塗膜や目地周辺に対しては非汚染性を発揮します。シリコン系とは逆の特性があります。

シリコン系

耐熱性、耐候性に優れ、特にガラス類によく接着する特性があります。一方、目地周辺を汚染することがあるため、汚染防止処理が必要な材料です。

変成シリコン系

シリコン系ほどではありませんが、耐熱性、耐候性に優れ目地周辺の非汚染性もあります。また、柔軟性も有する為、ムーブメントの大きい金属類への使用も可能です。

油性コーキング系

塗膜を形成するものの、内部は非硬化となります。

ポリサルファイド系

柔軟性があまりなくムーブメントの大きい金属類への使用には適していませんが、表面にゴミやホコリが付きにくいという特性があります。

高耐候・高耐久シーリング「オートンイクシード」の施工事例もご覧ください!

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